[Sparkfun] FTDIドライバーと模造チップ

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FTDIの最新のドライバーアップデートにより、FT232チップが使用不可に。

もう知っているかもしれないし、まだ知らないかもしれないが、チップメーカーであるFTDIの最新のドライバーアップデートにより他の模造チップが使用出来なくなる。

技術的な詳細に付いて語る前に、まずはこちらを伝えておきたい。

SparkFunの現段階の見解は、これ問題により我々のプロダクトが影響を受ける事は無い。である。

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なぜこのことがそんなに問題なのか?

それは、FTDI USB-to-Serial bridge IC(特にFT232)が長年ハードウェアハッキングコミュニティーで重要な役割を果たして来たからだ。

初のUSBベースのArduinoボードはこいつを使って開発されたし、SparkFunRedBoardにしては今でも利用している。

このニュースを聞いて(もちろんTwitterで)すぐに、影響を受ける可能性がある製品の評価を開始した。

およそ30の製品がFT232チップを使用している事が分かった。

まずは、それらの製品の大多数をプロダクトラインナップから除き、凍結させた。

SparkFun社内アセンブリの製品はすべて、信頼の置けるサプライヤー(Mouser, Digikey, Future等)のみからのチップを使って製造されている。

だが、既に完成品としてSparkFunに送られてくる製品の内部部品に対する透明性は当然下がってしまう。

そのため、今回のFTDIの変更に対するこれらの製品の影響度を確かめるテストを開始した。

そして、現在もテスト進行中である。

ただ、事前検証の段階ではどの在庫も影響を受けていない事が判明している。

さらに、過去に利用していたサプライヤーにも模造チップに関する問い合わせを行い、現在SparkFunで販売している製品に関しては自信を持って問題無いと言える所までやって来た。

もし、SparkFunで購入した製品がこの問題に影響を受けていると感じた人は、遠慮せず我々テックサポートチームに問い合せて欲しい。

彼らは本物のプロフェッショナルで、大抵の問題はあっという間に解決してくれる。

さて、真面目なビジネスの話はこのくらいにして、ここからはギークな話をしよう。

他のサイトやブログを通して我々が収集した情報からすると、(FTDIの模造チップを所有していないため未だ社内では影響範囲の再現は出来てないが)これは、世界的な規模で大きな市場シェアを獲得した模造チップに対するFTDIによる故意的な変更だと思われる。

8月26にリリースされたWindowsドライバーのバージョン2.12.0.0には、PID(OSがドライバーを認識出来る様にするために製造元が製品に割り当てられる16ビットのコード)を0×6001から0×0000へ変更する機能がある。

このPIDの変更は対象製品の非揮発性メモリー内で行われるため、変更を行ったシステムから模造チップが取り除かれた後は、他のコンピューターやOSがそのチップを再びFTDI USB-to-Serial bridge ICとして認識する事はなくなる。

もちろん、PIDを元に戻す事は可能だが、バージョン2.12.0.0の入ったWindowsコンピューターであればすぐにPIDを変更してしまう、と言うわけである。

この事が問題として浮上して来た理由は、このドライバーが最近Windows Updateに乗ったと言う事だ(ドライバーのリリースデートは8月26日だが)。

WindowsでFTDIチップを使用した人はCOMポートの拡散問題を経験した事があるかもしれない。

USBポートにFTDIチップを初めて接続する時に、Windowsが新しいドライバー用にWindows Updateを探し始め、さらにUSBポート上のFTDIチップに新しいCOMポートを割り当てるのだ。

しかしこの時、もしWindows Updateを停止せずに放っておくと、Windowsは自動かつ勝手に新しいドライバーをインストールしてしまう。

そして、模造チップはこの最新のドライバーによって使用不可となってしまうわけである。

MacやLinuxのドライバーに同様の機能がある事は今まで聞いた事が無いが、同様の機能が別OSのドライバーに追加されるのは時間の問題と言えるだろう。

現段階ではFTDIのドライバーがどの様に模造チップを見分けているのかは分かっていない。

我々の調査がもう少し進むまでは、もし自分が模造チップの所有者だと思った人は(例えば、Arduinoの模造品をeBayで怪しい安値で購入した等)、ドライバーのアップデートは行わない方が賢明だろう。

新たな情報が入り次第告知するつもりなので、このブログやTwitter(SparkFunもしくはSFE_Engineering)をチェックして欲しい。

我々も、”非破壊的に”模造チップを見分けるための方法を見つけるつもりだし、もし我々でなくても他の誰かが必ず見つけるだろう。

その時はいち早く情報を開示するつもりだ。


この記事の原文はこちら

 https://www.sparkfun.com/news/1629

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