ブレッドボードを、いろんな用途に使おうと思ったときに、障害になることのひとつは、乱暴に扱うと部品が抜けてしまうことがある、ということだと思います。
抜けてしまう部品の代表的なもののひとつはジャンパーワイヤー(ジャンパーコードやジャンプワイヤーとも言います。)ではないでしょうか。回路を試行錯誤するうちにジャンパーワイヤーがうっかり抜けてしまってどこに刺さっていたかわからなくなってしまって、ちょっとへこんだりしたことは無いでしょうか??
そんな残念な事態を避けるために、抜けにくいジャンパーワイヤーがあったらいいんじゃないかと思ったので、作ってみました。
315gのお茶のボトルをぶら下げられるくらいには抜けにくいです。ぶら下げつつ、電気的には道通していますので、黄色いLEDが点灯しています。
今回作ったジャンパーワイヤーはプロトタイプなので、抜けにくさや使いやすさに制限がある反面、構造が簡単でどなたでも簡単に作ることが出来ます。ゆくゆくもっと使いやすいものを作ったらまたご報告したいとおもいます。
では、この抜けにくいジャンパーワイヤー(プロトタイプ)の構造と使い方をご紹介します。
概観はおよそ従来のものと同じです。どうしてそんなに抜けにくいのかというと、
先端がかぎづめ状に曲がっているからです。ブレッドボードに差し込むときは、
このようにかぎづめの形どおりに寝かせた状態から徐々に起こすように差し込みます。反対側もさしてみます。
抜くときはこの反対に斜めに倒しながら抜きます。
通常のジャンパーワイヤーと比べると、一点、機能に制約があります。それは、鉤(かぎ)の部分が、隣の穴を占拠してしまうので、隣の穴を使えない場合が多いということです。
見えにくいですが、鉤詰めが、右側に曲がっていて、隣のクリップの部分まで進出しています。ですので、隣に部品が刺さっているところにこのジャンパーワイヤーをさすと、ジャンパーワイヤーをいじったときに隣の部品が導通しなくなってしまうおそれがあります。また、後から他の部品をさすことも、うまく刺さらずに導通しないおそれがあるので好ましくありません。この写真のように隣にさすことはしないで、ひとつ離れたところへさすようにしましょう。
どっち側に鉤爪(かぎづめ)があるかは、ジャンパーワイヤーのピンの近くにマーキングが施されています。これを見て、部品配置を気をつけることが出来ます。
それでは、どれくらい抜けにくいか、いろいろな角度で引っ張ってみます。
先ほどのLEDのついた回路に青い鉤爪つきのジャンパーワイヤーを刺して、そのジャンパーワイヤーに175gのお茶のボトルをぶら下げます。二つ青いワイヤがありますが、左側が、荷重のかかっている側です。LEDが絶え間なく点灯するかを確認するとともに、青いジャンパーワイヤーの箇所の電圧をテスターで見て、接触不良が発生していないかを確認してみています。数値が1.74~1.75V以外の値になったら、断線したということです。ゆっくり動かすので瞬間的な断線が発生したらテスターでもわかると思います。
実験の様子はこちらの動画になります。左右約45度ずつ向きを変えていますが、特段断線はしなかったようです。
とりあえず使えそうな感触が得られました。、、、そもそも、ジャンパーワイヤーをこんなに引っ張りつけることはあんまり無いと思いますし、これでしばらく使ってみようと思います。
今後つくる製品版はもっといろいろとテストしてみます!
また作例を用意したら、使用感をご報告しますね!!